返信先: 4.17.0以降の音質変化

フォーラム TuneBrowser 4.17.0以降の音質変化 返信先: 4.17.0以降の音質変化

#10144
Tiki
キーマスター

ご意見・ご感想、ありがとうございます。

ちょうど今日、インプレスのAV Watchにおいて藤本健氏の「「オカルト話をぶった斬る」から20年。デジタルオーディオは厄介で面白い!」が掲載されましたね。まるでこのトピックでの議論に合わせたかのような話題ですこし驚きました。CD-Rが活躍していたころのCDとCD-Rの音質のちがいや、デジタル系ケーブルの音質のちがいの話題を振り返られています。

 

hi-resさんにおっしゃっていただいた、ソフトウェアの果たすべき責任はビットパーフェクトの出力を行うところまでではないか、というのは、たしかにその通りと思います。

それ以外に、わたしがとくに気にしているのは、上にも書いたように処理の負荷ですが (AVX2版を出したのもそれが動機です)、これにしても、絶対的にその方向が正しいという話はありません。

  • 処理の負荷を気にしている、なんて、Active Backgroundのような無駄の極致みたいな機能をつけておいてよく言う、と思う方もおられるかもしれませんが、そこはこれまでにもお話ししているように、音楽の楽しみとのトレードオフです(^^;。不要なら機能をオフにすることができます。Active Backgroundをオフにして、デスクトップ表示もやめて、ネットワーク関連の機能も切って、TuneBrowserを最小化すれば、ほぼよけいな機能は動作しなくなります。ついでながら、TuneBrowserは自身が最小化されたことを検知すると、より抑えた動作に切り替わるようにしています。

こちらのトピックで、PCとDAC機器で接続されているグランドラインの影響の話を紹介しました。わたしにはそれが正しいと断じるほどの知識はありませんが、なにをやっても音は変わるという世界ですから、影響はあるかもしれないとも思います (わたしの使用しているUSB DACにはガルバニック・アイソレーションが搭載されていて、そういうこともDACの性能のひとつとして気になります)。

むずかしいのは、たとえばケーブルの世界であれば、金メッキなら、ロジウムメッキなら、あるいは銀線なら、といった観点である程度傾向が認知され嗜好を反映することもできつつありますが、ソフトウェアの世界ではそういったわかりやすい方法論は見出せそうにないということです。さらにやっかいなのは、(ときどき思うのですが) 処理負荷を下げたほうが良さそうに思えるこの話も、逆に上げたほうが良くなると感じる可能性も否定できないことです。これは、べつのトピックで触れた例のように、リサンプル処理でサンプルレートを上げたほうが良いのかどうか、という話に似ています。あるいは、これは極論なのかもしれませんが、ディザの概念のように、多少の高周波ノイズが入っていたほうが、聴きやすい音と感じる方もおられるかもしれません。

「データを正確に取り扱う」という以外には絶対に正しいと言える方法論がない状況で、結局は、皆さんにおっしゃっていただいたように、わたしはわたしの思う方向に開発を進めていくしかないなと思います。